オカルト好きライター厳選!おすすめ洋画ホラー10選

オカルト好きライター厳選!おすすめ洋画ホラー10選

海外のホラー、洋画ホラーは日本のホラーとはまた一味違った良さがあります。

心理ホラー、サスペンス、パニックホラー、コメディホラーなど、様々ジャンルが混在するホラー映画の中から、初心者も上級者も楽しめる選りすぐりのホラー作品をご紹介したいと思います。

緊張度、ドッキリ度、コメディ度、グロ度の4つの項目で勝手に評価して行きます。

※あくまで個人評価なのでご了承ください。

【1】IT

「ハーイ、ジョージ」の声と排水溝から覗くピエロでお馴染みの「IT」。この作品はスティーブンキングによる小説の映画版です。一番初めに映像化されたのは1990年で、続いて2017年、2019年とリメイク版が出されています。今回は1990年版を皆さんにはお勧めしたいと思います。

人の弱さに漬け込み、恐怖に陥れるピエロ・ペニーワイズに翻弄されていく人々を描いたサスペンスホラー作品となっており、1990年版が放映されたときはトレードマークである赤い風船に恐怖を覚える人が続出し、社会現象にもなった作品です。「ピエロ恐怖症」というものもこの作品で増加したとも言われています。数あるホラー作品の1ジャンルでもあるピエロの恐怖を植え付けた作品と言っても過言ではありません。ペニーワイズの不気味さや迫りくるハラハラ感など、恐ろしい体験ができるでしょう。

主人公となる少年少女の過去や思いも丁寧に描いており、スティーブンキング原作の「スタンドバイミー」のような切ない一節もありつつ、始終ペニーワイズに圧倒される構成となっています。

ペニーワイズを演じたのが「ロッキーホラーショー」などでもお馴染みのティム・カリーです。彼の迫真の演技は見物となっています。ペニーワイズとは何か、ペニーワイズから逃れるにはどうしたらよいのか…当時の画質と相俟ってなお皆さんを恐怖に陥れてくれるでしょう。

緊張度   ★★★☆☆
ドッキリ度 ★★★★☆
コメディ度 ★★★☆☆
グロ度   ★★★☆☆

【2】ハッピーデスデイ

女子寮に住むイケてる大学生の主人公の女の子が、ある朝全く知らない男の子の部屋で目を覚ますところから始まります。いつも通り生活しているとその夜、謎の覆面をした男に刺殺されてしまいます。そして目を覚ますと、また見知らぬ男の子の部屋で、刺殺されたはずの日を繰り返していくのです。彼女はエンドレスのタイムループに陥ってしまっていたのでした…というところから始まるホラー。

しかしホラー要素はあまり多くなく、どちらかというと不思議なお話に近いかもしれません。殺人鬼は出てくるものの、幽霊の類は登場しないのでサスペンス寄りの作品となっています。ホラー×コメディと評価されている事も多く、ホラーが苦手な人でも楽しんでみられるでしょう。

ハッピーデスデイの主人公がとにかくタフ!殺されてループすることに段々慣れてきて、犯人探しをしながら1日をリセットするためにわざと死にに行く、というシーンはなかなか衝撃的かもしれません。変にパニックになったり、怯えすぎることもなくたくましく怪異現象に立ち向かっていく姿は清々しさすらあります。

謎解き要素もありつつ、アクションとコメディホラーな雰囲気が楽しめる作品となっています。ホラーが苦手な人におすすめです。

緊張度   ★★★☆☆
ドッキリ度 ★★★☆☆
コメディ度 ★★★★★
グロ度   ★☆☆☆☆

【3】ミッドサマー

2020年に公開され、人々を「明るい狂気」に貶めたミッドサマー。ホラー界のホープとして躍進を続けるアリ・アスター監督の2作目となっています。

不幸な事故で家族を失ってしまった主人公のダニーは、彼氏とその友達5人でスウェーデンにある村の90年の祝祭に足を運びます。花が咲き乱れ、自然に囲まれ、美しい光景が広がるその村でおもてなしを受けますが、だんだんとその祝祭の全貌が明らかになるにつれて不穏な空気が漂い始めます…

村という閉鎖空間特有の風習と伝統、そして人間の狂気を浮き彫りにしたこの作品は、鑑賞後の感想が真っ二つに分かれています。「非常にグロテスクで見るに堪えられなかった」という人もいれば「セラピーのような、心地良い映画だった」という人もいるくらいです。自分の経験と、感情移入をする登場人物によって意見が分かれるようです。

ミッドサマーは、幽霊などは出てこないホラー作品となっています。また、ホラー作品と言えば画面が暗いイメージですがミッドサマーは白夜のお祭りをモチーフにしているので始終画面が明るくなっています。美しい自然豊かな村の風景はとてもホラーとは思えないほどです。暗いホラーが苦手、という人は明るい狂気のホラーを楽しんでみるのも良いでしょう。

緊張度   ★★★★☆
ドッキリ度 ★★★★☆
コメディ度 ☆☆☆☆☆
グロ度   ★★★★☆

【4】死霊館

2013年、「ソウ」のジェームズ・ワン監督が本当にあった話を元に描いたホラー作品。

アメリカ・ロードアイランド州に建つ一軒家に、両親と5人の娘たちが引っ越してきます。憧れのマイホームに喜びますが、段々と怪奇現象が現れ始め、娘たちにも影響が出るようになったので心霊研究家の夫婦・ウォーレン夫妻に調査を依頼します。調べていくうちに、その家での血塗られた歴史が露わになっていき、一家は恐怖のどん底に…

全米ではR指定が入っていたのにもかかわらず、興行収入1億ドルを突破するほどの驚異的な人気ホラー映画となりました。

じわじわと一家を追い詰めていくような怪奇現象を始め、そこから発覚していく事実の数々が実際に起きた話だというのがこの作品の怖さをより一層際立たせています。恐怖演出もよく考えられており、例えば犬が家に入ろうとしないシーンなどは、その家に何かあることを示唆しているような怖さがあります。

実話をもとにしていると言う事もあってストーリーに説得力があり、よりリアルに作品に没入していくことが出来、怖さを助長していきます。

描写もリアルでかなり怖いので上級者向けのホラーともいえるでしょう。

緊張度   ★★★★☆
ドッキリ度 ★★★★☆
コメディ度 ★★☆☆☆
グロ度   ★★☆☆☆

【5】ロッキーホラーショー

1976年に公開され、カルト的オカルトムービーとして名高いロッキーホラーショー。チープでゴージャスな世界観に魅了されつつ、ホラーを楽しめる怪作となっています。

恩師に婚約を報告するために車を走らせる若い男女2人は突然の嵐に見舞われ、道に迷ってしまいます。そんな2人の前に現れたのは、大きな屋敷でした。電話を借りようと足を踏み入れると、そこは人造人間の実験を行うフランクン・フルター博士の屋敷でした。2人はこの屋敷で開かれるおかしなパーティに巻き込まれ、恐ろしいような、そうでもないような体験をしていきます。

名作SF映画やロックスターへのオマージュが無数に散りばめられた「カオス」な作品となっていますが、不思議な中毒性があり、見れば見るほどこの作品の混沌に巻き込まれていきます。ストーリー性があるのかないのかは視聴者に委ねられているこの作品は、ドラッグのようにいつの間にか頭の中を虜にしていきます。一度見たら忘れないようなインパクトのあるキャラクター、愉快な音楽、突飛なストーリー。我々を魅了するのはこの作品の「愉快な狂気」なのかもしれません。

フランクン・フルター博士を演じるのは「IT]でペニーワイズ役を演じたティム・カリーです。彼の怪演と合わせて楽しんでみて下さい。

緊張度   ★☆☆☆☆
ドッキリ度 ★★☆☆☆
コメディ度 ★★★★★
グロ度   ★★☆☆☆

【6】シャイニング

スティーブンキング原作の小説をスタンリー・キューブリック監督が映像化した、1980年の映画です。ホラー界の金字塔ともいえる作品で、ホラー好きなら誰でも知っている名作中の名作。

とある冬、冬季閉鎖になったホテルの管理人を任された主人公一家。冬の間はホテルをその家族だけで管理しなければなりません。そのホテルでは、昔管理人をしていた人物が精神に異常をきたし、家族を惨殺したという恐ろしい過去を持つ曰くつきのホテルでした。初めは気にしていなかった主人公だったが、徐々にその過去の変調が見られるようになり…

この映画は、心霊的な部分を孕みつつ、その恐怖の多くは主人公がくるっていく姿にあります。物語終盤になるにつれ、人相がみるみる変わっていく主人公を演じたのはジャック・ニコルソンです。ホラーに詳しくなくても、パッケージになったジャックニコルソンの顔は見たことがあるのではないでしょうか。

他にも、ホテルの廊下に佇む双子やエレベーターが血しぶきに呑まれていくシーンなど、見たことあるカットが多くなっているでしょう。

何故主人公は狂気に飲まれてしまったのか、何故惨殺事件が起きてしまったのかなどの謎は解明されていませんが、その伏線は作品内に散りばめられているため、いまでも多くの考察をされています。映画を観た後、そういった考察を読むのも面白いかもしれませんね。

緊張度   ★★★★★
ドッキリ度 ★★★★★
コメディ度 ★★☆☆☆
グロ度   ★★★☆☆

【7】Us

アカデミー賞にもノミネートされた「ゲット・アウト」を手がけたジョーダン・ピール監督の2019年のスリラーホラー作品。

夏休みを過ごすために、幼少期過ごした土地を訪れた主人公一家。そこで主人公は偶然過去のトラウマをフラッシュバックしてしまいます。何か断片的に思い出し始めた彼女の前に現れたのは紅い服を着て、自分とそっくり同じ顔をしている人物でした。家族も同様に同じ顔をした「わたしたち」が目の前に現れ始め…

現代社会の風刺も織り交ぜつつ展開していくサスペンス風味満載のホラーとなっています。ホラーの1つのジャンルである「ドッペルゲンガー」というものに焦点を当て、古典的なモチーフであるものの、現代的な色を残して演出しています。このドッペルゲンガーは幽霊や幻影といった曖昧なものではなく、実体のあるモンスターに近い形で描かれています。家族VS家族のドッペルゲンガーという構図はさながらアクション映画の要素もあり、見ごたえ抜群です。

映像の中に散りばめられた不穏な演出も見どころとなっています。街灯に照らされて影が長く伸びているシーンはドッペルゲンガーの影を匂わせるものとなっています。始終緊張感の漂う作品となっているので、ハラハラしたい人にお勧めです。

緊張度   ★★★★★
ドッキリ度 ★★★★☆
コメディ度 ★★☆☆☆
グロ度   ★★★☆☆

【8】アングスト/不安

1980年に実際起こった一家殺人を映画化したサイコホラー作品。1983年に公開されましたが、R15指定されたのにもかかわらず、公開国であるオーストリアでは公開中止となりました。そのくらいインパクトと恐ろしさのある内容となっています。

殺人鬼ベルナー・クニーセクの刑務所出所後の不安、精神の乱れ、凶暴さ、狂気に焦点を当てて映像化したものです。斬新なカメラワークや主人公の表情など、どれをとってもこちらまで陰惨で不安になるようなつくりになっています。

狂人な殺人鬼が出てくる映画は多数存在しますが、殺人鬼側からの視点で描いた作品は少なく、そういった意味でも世界に衝撃を与えた作品となっています。出所後、殺人鬼の主人公が殺人の衝動をうずかせるシーンでは、スクリーンを越えてこちらにまでその狂気が伝染するかのような臨場感と緊張感が味わえます。

殺人鬼のお話ですが、殺人鬼の心理描写に重きを置いているのでスプラッタシーンは少なく、グロテスクすぎないので見やすいかもしれません。

カメラワークがとにかく動くので画面酔いしやすい人は注意が必要かもしれません。

緊張度   ★★★★★
ドッキリ度 ★★★★☆
コメディ度 ☆☆☆☆☆
グロ度   ★★★★☆

【9】羊たちの沈黙

ジョナサン・デミ監督の代表作となったサイコスリラー映画。ハンニバル・レクター博士という名前を聞いたことのある人は多いでしょう。1991年に公開されてから、人気の高いホラー映画です。

FBIの訓練生であるクラリスが連続殺人事件の捜査員となり、そのカギを握るレクター博士と面会する。天才精神科医でありながら患者を次々死に追いやっていったレクター博士と次第に心を通わせるようになるが…

ただそこにいるだけだというのにレクター博士の存在感が圧倒的です。クラリスとの会話や端々に見える動作の品の良さが、レクター博士の恐ろしさを際立たせています。ただ残虐なだけではない、美学を持った殺人鬼という設定から、愛されるキャラクターとなっています。レクター博士の印象的なシーンをあげていけばキリがありません!

ホラー、サスペンス、スリラー、ミステリー全ての要素を孕んだ物語性は、見ていて何が起こるかわからないハラハラ感を与え、観客を手玉に取る見事なつくりになっています。数十年経っても愛される、サイコホラーの金字塔と言われるこの作品は、是非1度は見てもらいたいです。

緊張度   ★★★★★
ドッキリ度 ★★☆☆☆
コメディ度 ★☆☆☆☆
グロ度   ★★★★☆

【10】キャビン

2012年に制作された、R12指定のスリラーホラー。

女子大生の主人公は友人に誘われて、5人で山奥の小屋(キャビン)の別荘にやってきます。しかし彼女たちの行動は謎の組織に監視されており、彼らの行動はその組織によって描かれたシナリオにコントロールされていたのでした。知らないうちにどんどん恐怖に飲み込まれていき…

若い男女が山奥の小屋で怪奇現象に遭う、という昔からある典型的なホラーの形式をとるのですが、「謎の組織」が登場したり、「怪物」が登場したりと新感覚な演出が多数見受けられます。スプラッタホラーの常套句が登場したり、「ソウ」を彷彿とさせる拷問器具が登場したりとホラーの怖い要素がてんこ盛りになった作品です。

ホラーとサスペンス、コメディの要素が入り混じっているので、純粋なホラーだけでは物足りない!盛りだくさんなエンターテイメントホラーが見たい!という人におすすめです。

ホラー作品を一気に楽しみたい!と思う人でも楽しめる作品となっています。

緊張度   ★★★★☆
ドッキリ度 ★★★☆☆
コメディ度 ★★★★☆
グロ度   ★★★☆☆

コメディホラーからトラウマホラーまで楽しんでみよう!

いかがだったでしょうか。皆さんの気になるホラー作品が見つかったなら何よりです。楽しみながら見られるコメディホラーから思い出したくなくなるトラウマ級のホラーまでご紹介いたしました。

緊張度、ドッキリ度、コメディ度、グロ度の4つの項目を参考に自分のお気に入りの一本を探してみて下さいね。