米No1投手スチュワートはなぜ日本に?なんj民もざわつくその入団理由

米No1投手スチュワートはなぜ日本に?なんj民もざわつくその入団理由

日本球界に衝撃が走ったカーター・スチュワート投手の日本球界入り。
6年7億7千万円の契約での福岡ソフトバンクホークスへの入団が決まりました。

そんな大型契約に球界に野球ファンやなんj民でも激震が走っているわけですが・・・

では、今回はなぜ?
そんな実力者のカーター・スチュワート投手が日本球界入りするのか?

その理由を詳しくお伝えできればと思います。

全米アマチュアNo1投手と言われながら日本球界入りしたスチュワート

スチュワートのプロフィール

名前:カーター・スチュワート・ジュニア(Carter Stewart, Jr.)
生年月日: 1999年11月2日(2019年6月現在19歳)
身長:198cm
出身:アメリカフロリダ州
出身大学:東フロリダ州立短大

エウガリエ高校3年の18年に61回2/3を投げ防御率0・91、128奪三振をマークし、全米高校トップ選手の1人として名をはせました。

スチュワートのアマチュア時代の投球動画

メジャーリーグでもエース級の有望株として注目を集めていた選手なだけに、既に完成度が傑出しています。

最速158km/h(約98マイル)の速球に加え、チェンジアップや縦に落ちるカーブ(約137km/h)、チェンジアップも投げられます。

特に、長身から投げ下ろす伝家の宝刀のゆるーい縦に曲がるカーブ。

このカーブは「ドラ1」エリートでサイヤング賞も受賞したポーセロ、バーランダーといったメジャートップ投手のカーブと比べても、回転数が200回転以上多い3000回転超もあるとされます。

このような身長を活かした大きく落ちる変化球は日本では見られない軌道であり、日本人打者も非常に苦手としている球種。

日本人打者も非常に苦戦することが予想されます。

なぜ?スチュワートは日本球界入りするのか?
その①決定的な理由は故障による米球団への指名拒否

一体なぜ?スチュワートの日本球界入りがそんなに騒がれているのか?

その理由は米No1アマチュア投手と言われる実力。
しかも、前年の“ドラ1”という異例中の異例の入団。これが大きな理由です。

大谷翔平が日本球界入りせずメジャーに行く。
そんな例えではおさまらないほど、今回のスチュワート投手の日本球界入りは衝撃なのです。

その日本球界入りの経緯をご紹介しましょう。

もともとメジャーリーグ球団に入団が決まっていた

スチュワート投手は2018年6月のMLBドラフトで将来のエース候補として注目。

高卒でアトランタ・ブレーブスから全体8番目の1巡目指名を受けました。
日本のドラフトでいういわゆるドラフト1位指名。

しかし、そのドラフト1位の価値は日本のドラフト1位の価値とは遥かにその規模は違います。

日本だと、大体毎年12球団で100名ほどの指名数。

メジャーは30チームあるので合計で1500名。
つまり、日本とは15倍の規模の差で1500人の中から30番以内で指名を受けたことになるのです。

いかにメジャーでのドラフト1位の価値がすごいかわかりますね。

怪我の影響で交渉が決裂

しかし、ここで問題が発生。

入団前のメディカルチェックでスチュワート投手の右手首に異常が見つかったのです。

これにより、ブレーブスの提示した契約金額が減額。
最初は約400万ドル(約4億3,000万)だったのが約200万ドル(約2億3,000万)まで下がりました。

そして、スチュワート投手側の要求と開きがあったので、契約期限の7月6日までに合意しませんでした。

つまり、指名拒否と言う形で、ブレーブスとの契約は白紙になってしまったのです。

その後、2019年のドラフトでの選考対象となるために、東フロリダ州立短大に入学。
野球浪人と言う形で2019年でのドラフト指名を目指しました。

ただ、スチュワート投手は2019年の6月のMLBドラフトでも上位指名が確実視される右腕。
規定路線で行くと、1年浪人という形で難なくメジャー入りをすることが可能。

しかし、その矢先に日本球界からのオファーがかか「日本球界」という道が選択肢に上がったわけですが・・・

では、なぜ?メジャーを目指さずに日本球界入りを目指したのか?
それには、スチュワート投手も想像できなかったたくさんのメリットがあったのです。

そのメリットを詳しくお伝えしましょう。

なぜ?スチュワートは日本球界入りするのか?
その②日本球界を経由することによる3つのメリット

“直メジャー”とは反対の“直日本”という前代未聞の選択をしたスチュワート投手。

「いろいろ話を聞いて、考えれば考えるほど、とても素晴らしい機会だと思った」と語っているように、オファーを受けてからその日本球界に入ることのメリットを実感しているようです。

その理由は大きく分けて以下の3つになるかと思います。

金銭面によるメリット

色々理由があると思いますが、まず真っ先に何と言ってもこの部分が挙げられます。

スチュワート投手の場合、2019年のドラフト指名では指名が確実視と言っても、前年の怪我や指名拒否の影響で指名順位が下がる可能性があります。

それは、つまり前年の指名よりも「契約金」も下がることを意味します。

2019年のベースボールアメリカのドラフト予想では全体の38番目の評価。
予想されるドラフト順位は2巡目以降で、契約金は160万ドル〜200万ドル(約1億7300万円~2億1600万円)

しかし、ソフトバンクが今回提示した金額は6年総額700万ドル(約7億7000万円)の基本年俸額に加え、出来高で13億円を超える可能性も出てきます。

高卒でメジャー球団と契約したと仮定して24歳頃までにこれほどの額を手にすることは
「あり得ない」とされているのです。

そんなメジャーよりも破格の申し分のない契約内容がまず一番の決め手となったようですね。

マイナーでの下積みをソフトバンクの高い育成環境で過ごせる

そして、金額面だけでなく、スチュワート投手が日本球界を選んだ次の理由に挙げられるのが
「ソフトバンクの優れた育成環境」が挙げられます。

いくら大型ルーキーといえど、メジャーではすぐに上がらずに、長いマイナー生活を経なければ最高峰の舞台に立つことはないのが原則。

大体マイナーを経てメジャーデビューするまで4年から6年ほどと言われています。

しかし、その期間のマイナーリーグの長距離のバス移動の連続や、雑な食事など、決して優れたとは言えない環境でハングリーに過ごすよりも、ソフトバンクの充実した環境で自分を高めていく。

そんな比較をすると、金銭面がクリアできているのでしたら、後者の方が合理的であり魅力的に映るのでしょうね。

ソフトバンクのファームの育成施設やシステムは日本球界随一。
それどころかむしろファームの施設ならメジャーを含めてもここまで完璧な育成環境は整っていません。

上の動画はソフトバンクのファームの育成施設を紹介した動画です。

この完璧すぎる施設は、驚くべきことに、2軍の施設なのです。

それだけでなく、ソフトバンクにはスアレス、モイネロ投手ら無名の若手投手を海外で「発掘」し、一流に育成した実績もあり、その環境の成果を証明しています。

高いレベルで自分を高めながらメジャー入りを目指せる

もちろん、先ほどお伝えしたように、いくら金額面や施設面などの環境が充実している。

そんな好条件でも、そのリーグのレベルが高ければ意味はありません。

スチュワート投手は6年契約の25歳の時点でまず間違いなくメジャー昇格を見据えての今回の契約に至ったことでしょう。

そんなことを考えれば、日本のレベルの高さは、イチローの活躍、WBCでの実績、それだけでなく最近では大谷翔平の活躍など、今やメジャーも認めるレベル。

言葉は悪いですがNPBをマイナーリーグ代わりそんな視点で見れば、「早い段階で高いレベルで野球ができること」「選手育成の観点」そんな観点から見れば、日本球界の方が恵まれているのです。

そして、25歳の時点でメジャーを目指す頃には、日本での実績も付くでしょうし、本来メジャーのマイナーから這い上がるよりも、金銭面で見ても特をする確率が非常に高いのです。

スチュワートの選択は今後のメジャーを目指す若者のキャリア選択を変える可能性も

Å@É\ÉtÉgÉoÉìÉNÇÃì¸ícãLé“âÔå©Ç≈É|Å[ÉYÇéÊÇÈÉJÅ[É^Å[ÅEÉXÉ`ÉÖÉèÅ[ÉgìäéËÅÅÇRì˙ÅAïüâ™ésíÜâõãÊÅióπÅj

「話せば話すほど、素晴らしいアイディアだと思う」そう語るスチュワート投手。

自身のキャリア選択にそう言及することに加えて、
「若いアマチュアの選手たちが、これまでと異なる道を選べるような新しい機会を作りたいと強く願っている」そんなことも語るスチュワート投手。

この選択は今後の自分のような不遇の選手に向けての道を作りたい。
そんなメジャー入りを目指す若者のためでもある選択だったようですね。

また、スチュワート投手の代理人であるスコット・ボラス氏もこう語ります。

代理人を務めるスコット・ボラス氏は、従来のアメリカの慣習から外れているが、日本行きはより良い選択肢であることを強調。「この契約はアメリカの若手有望株にとって、日本が活躍の場となる時代の始まりになる」とした。

さらに、「今後は多くの若手が日本や韓国球界でキャリアを始めることになる」と語り、可能性が広がることを力説したボラス氏。多数の日本人や韓国人の投手がMLBでも活躍できるという背景を踏まえ、新たなトレンドの到来を予言。今後は日本のアマチュア球界だけでなく、アメリカやその他の野球界にも目を向けていく必要がありそうだ。

このように、“直メジャー”ではなく“直日本”という選択肢が今後のアメリカの若者の選択肢が増えることで、ますますNPBとメジャーリーグの架け橋になるかもしれませんね。