2000年代前半に一躍大女優の名を物にした沢尻エリカ。
近年、公の場にその露出を増やし、更なる活躍が期待されますが、そんな沢尻エリカさんのデビュー当時はかなり尖っていることでも有名でした。
その最も有名な出来事といえば「別に」騒動ではないでしょうか。
沢尻エリカさんのキャラクターが爆発的に広まったこの騒動ですが、一体どんな騒動だったのでしょうか?
今回は、そんな沢尻エリカさんの「別に」騒動をまとめてみました。
目次
【動画】沢尻エリカの「別に」騒動とは?いつ起こったのか?
2007年の映画「クローズド・ノート」の記者会見での出来事
沢尻エリカさんが起こした「別に」騒動とは、2007年9月29日、東京・有楽町の日劇2で開かれた自身が主役を務めた映画「クローズド・ノート」の舞台挨拶での出来事です。
共演の竹内結子さん、黄川田将也さんや主題歌担当のYUIさん、行定勲監督が懸命に和やかムードを作り出そうとしましたが、沢尻エリカさんのただならぬ気配に約670人の観客も時折ざわつきました。
終始イラついた態度の沢尻エリカ
この映画宣伝のための舞台挨拶で司会の人から色々話しを振られるのですが、結局沢尻エリカさんが話す言葉は3言だけ。
・「皆さん今日はどうもありがとうございました」(不機嫌な表情で)
・一番思い入れのあるシーンはと聞かれ「特に無いです」
・どんな思いでクッキーを焼かれたのかと聞かれ「別に」
撮影中に手作りクッキーを差し入れした気持ちを聞かれて「別に」と回答が世間でも大バッシングされ、話題になりました。
その後のあいさつ後のマスコミの写真撮影でも、下を向いたままでカメラに目を合わせなかったなど、終始そっけない態度を取り、かなりひどい態度の記者会見でした。
沢尻エリカの「別に」騒動の司会者(アナウンサー)富永美樹
また、この記者会見の進行役のアナウンサーの富永美樹さん。
シャ乱Qのまことさんの奥さんでも有名ですね。
沢尻エリカさんと同じスターダストプロモーション所属で先輩にあたります。
しかし、そんなことはお構い無しに当時21歳の沢尻エリカさんは先輩の富永アナに対して冷たい態度を取り続けました。
というよりも、富永アナが沢尻エリカさんの発言に対してフォローした言葉も気に入らなかったようで沢尻エリカさんが睨みつけるシーンも見られました。
後日、10月1日付けの自身のブログで「同じ事務所に所属するモノとして、そして年上の女として、少しでも良い印象で終われるようにしてあげたかった…」とのコメントしていましたが、そういう気遣いも沢尻エリカさんにとっては気に入らなかったのかもしれませんね。
女子力高めでいかにも女子アナというタイプの富永アナと猫を被らずに裏表がなく常にストレートな性格の沢尻エリカは相性も悪かったのでしょう…
この時の司会が滝川クリステルさんや安藤裕子さんみたいな落ち着いたタイプの女性だともっと態度は変わっていたかもしれませんね。
沢尻エリカの「別に」騒動の理由は?
さて、では一体この「別に」騒動の理由は一体何だったのでしょうか?
その真相について探ってみました。
「別に」騒動の理由①自分のキャラを無理に作ろうとしていた
2019年8月28日発売の雑誌『Numéro TOKYO』(扶桑社)のインタビューで、沢尻エリカさんは当時の「別に」騒動について、次のように振り返っています。
<20代になったばっかりの頃は周りがよく見えていなかったんだと思う。求められる「沢尻エリカ像」はこうなんだと、自分で作り上げたフェイクになり切ろうとしていた。でも、やっぱり無理があったよね。どこかでそれを壊したいと思っていたし、そんな気持ちが爆発してあんな大失敗をして、周りにもさんざん迷惑をかけて。素敵な作品を台無しにして、プロとして失格だったと思う>
雑誌『Numéro TOKYO』(扶桑社)のインタビューより
求められる「沢尻エリカ像」はこうなんだと、自分で作り上げたフェイクになり切ろうとしていた。
こう発言があるように、「沢尻エリカ」とはこういう人物。というものを無理に自分の中で当てはめようとして、かなり無理をしていた結果、あのような態度になってしまったということでしょう。
「別に」騒動の理由②多忙によるストレスで精神的にもピークだった
また、それに加えてこの騒動の根底にある理由は多忙による肉体的・精神的ストレス。
これがシンプルな騒動を起こしてしまった理由でしょう。
この騒動があったのは当時、沢尻エリカさんが21歳のころ。
普通の女性なら大学に通っている頃。
そんな時期に前年の映画のヒットやゴールデンアロー賞受賞で若手女優として注目を集めた沢尻エリカには、主演を含む5本もの映画の話が舞い込みます。
映画の撮影と言えば、セリフを覚え役作りをし、さらに拘束時間も長くかなりの重労働。
そして、この映画のPRも約2か月間で全国8か所を回り、100件超の取材をこなすなど、かなり精力的にPRしていたようです。
そして、当時の生活も連日夜遅く自宅に帰り、女優である以上自分に対するメンテナンスも済ませ、さらにセリフを覚え、差し入れの準備と言うのは想像を絶する忙しさだったそう。
当時の心境を振り返り「人間じゃなかった」と沢尻エリカさんが語っている通り、自分に余裕がなく、あのような態度になってしまったのでしょうね。
もちろん、本人の裏表のなくストレートに態度に表してしまう不器用もあると思いますし、そんな上でのあの過酷な生活ですから何もかもがすべて敵に見えてしまったのでしょうね。
「別に」騒動の理由③竹内結子も原因だった?
また、この騒動の発端には、「クローズド・ノート」でも共演し、同じ記者会見にも出席していた竹内結子さんが原因だったとも噂されています。
この会見に金髪のウイッグに緑色のシフォンのヒョウ柄ドレスで登場した沢尻エリカさん。
会見前にそんな沢尻エリカさんを見て、原始人が主人公のアニメ『はじめ人間ギャートルズ』に例えて、『ギャートルズみたいでかわいいね』と冗談で言ったそう。
↑『はじめ人間ギャートルズ』
当時多忙でストレスが半端ない状況の中で、そういった竹内結子さんの気分を害する一言が、さらに火に油を注いでしまった。
これがこの騒動の真相のようです。
また、竹内は07年、沢尻エリカ(29)が映画の舞台挨拶でふて腐れ、「別に‥‥」と言い放った、あの騒動の“陰の仕掛け人”だったという。
当時を知る映画関係者が語る。「会見でド派手なキャミソールに金髪のカツラをかぶった沢尻さんを見て、
共演者の竹内さんは原始人が主人公のアニメ『はじめ人間ギャートルズ』に例えて、『ギャートルズみたいでかわいいね』と皮肉った。
その結果、舞台挨拶中にジワジワ怒りが込み上げてきた沢尻さんが暴走したようなんです」アサ芸プラス 2016.02.12より引用
沢尻エリカは「別に」騒動について後に謝罪
「スーパーモーニング」の独占インタビューで謝罪
また、この出来事について、あまりにもその反響が大きく、騒動に発展してしまったため、事務所の公式ホームページでもすぐに謝罪文を掲載。
そして、それだけでなく、2007年10月4日(木)テレビ朝日系「スーパーモーニング」(月~金曜前8・0)で2時間超の独占インタビューでこの件について沢尻エリカさん本人から謝罪することにもなりました。
このインタビューは当初、先月29日、舞台挨拶つの直後に予定されていたものの、騒動の余波でドタキャン。改めて3日、2時間にわたって収録されたそうです。
このインタビューでは赤江珠緒アナが担当し、沢尻エリカさんに寄り添いながら慎重に沢尻エリカさんの今の心境を引き出そうとする非常にリアルなインタビュー。
「私情をファンの前で出したことを、女優、表現者として表に出る人間としてあってはならないことと感じた」
「自分の行動で全部ぶち壊してしまった…」
このように、発言した沢尻エリカさんは自らの態度をかなり反省しているようでした。
本人も涙を浮かべ、かなり反省しているようで、2日に公式HP(ホームページ)で「諸悪の根源は全て私にあるもので、それを踏まえた上で、責任を取る考えです」と謝罪した文面について。
赤江アナから「ファンに対して責任をとるというのは、演技やパフォーマンスで返していくということか」という質問に対して「そうしたいですね。もちろん」とさらに女優業で精進していく意思を伝えた沢尻エリカさん。
はっきりとした謝罪の言葉は無くとも、反省の態度が伝わってくるインタビューでした。
また、このインタビューで「色々お話をさせて頂きましたが、私が仕事に対する反省をしていることは伝わっていますか?」赤江アナに聞いた沢尻エリカさん。
赤江アナは「もちろん伝わってます、女優として作品に真摯に向き合っているのはよく分かります。だからこれ以上、言葉がなくてもいいと思います。」
と言葉をかけたそうな沢尻エリカさんの心境を察する優しい態度にも沢尻エリカさんはグッとくるものがあったのでしょう。
赤江アナの質問に対して沢尻エリカさんは終始無言のインタビューでしたが、それがまた赤江アナの共感を呼び、沢尻エリカさんの心中を察して赤江アナもついもらい泣きする姿まで。
赤江アナはもらい泣きしながら沢尻さんの手を握りこのインタビューは終了しました。
21歳という若さで仕事に多忙な女優業に打ち込み、強気な態度とは裏腹に、ちょっとしたことで世間の大バッシングを受け、さらに落ち込んでいる実は純粋な沢尻エリカさんの一面を見て、同情してしまったのでしょうね。
この謝罪の涙は嘘の涙だった?
とはいえ、この話には続きがあり、この謝罪インタビューから3年後の2010年。
2010年9月1日の米メディアCNNのアジア向けインターネットサイト「CNNGo」インタビューで赤江アナとの謝罪インタビューについて聞かれ「あの謝罪はするべきではなかった。本心ではない」と答えていたそう(笑)
その後、テレビ番組で涙の謝罪をしたが、「謝罪」は所属していた事務所に指示され「演技」したもので、自分としては謝る必要はないと今でも考えている、という内容だったそうで….
ある意味あの涙が演技だったことに世間を更に驚かせました。
「あれは間違いでした。前の事務所が謝罪しなくてはいけないと言ったけれど、ずっと断っていたんです。絶対したくなかった。これが私のやり方なんだから、と。結局、私が折れて。でも間違ってた」
「CNNGo」インタビューより引用
この発言を見る限り、あの沈黙は、反省しているというよりも、謝罪の言葉を言いたくなかった。
そんな葛藤の間だったということですね…
まあ、沢尻エリカらしいといえばそれまでですが….笑
今後も常にスキャンダルとは切っても切り離せない芸能生活を送りそうですね。